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何度も読む本は「ヘビーデューティー化」するのだ
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本のカバーってどうしてますか?
さすがに捨てはしないでしょうけど、
持ち歩いてたら、カバンの中で外れたりズレたり、
挙句は折れ曲がったり破れたりして、
あーもう、このスッタコタコスケが!
みたいなことはないでしょうか?

そんな悩める読書家向けに、
よく粘着シートみたいなのが売られています。
図書館の本みたいにコーティングできるヤツですね。
僕も過去に買ったことがあります。
でもアレ難しいんだぁ、キレイにつけるのが。

そんなわけでウチでは、何度も繰り返し読んだり、
旅行に持って行ったりするような本は、
写真のように梱包テープで"ヘビーデューティー化"しています。
ホームセンターで100円くらいで売ってるOPP製のテープです。
もちろんガムテープ代わりにも使えます。
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付け方は簡単です。
――――――――――――――――――――
1:テープを本の長さの1.5倍くらいに切る
2:カバーの内側にがばっと貼り付ける
3:本を閉じて、はみ出したテープを折り返す
――――――――――――――――――――
ハードカバーの場合は、こんな感じですね。
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文鎮やクリップでズレないようにして、がばっと縦に貼る。
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後は閉じて折り返すだけ。
わかりにくいですけど、表紙の上と下だけテープが見えます
(テカってる部分がテープ)。

こうするとカバーが外れないだけでなく、
表紙と本体のヘンな隙間もできないから読みやすいわけです。
あ、気泡や指紋やらがどうたら言う人は、
専門業者に頼んでくださいね。

フツーに考えたら表紙側に
がばっとテープをはりたくなるところですが、
カバーがズレないように折り返すのがかなり難しい。
失敗しないのはこちらのやり方です。
慣れないうちは誰かに押さえてもらって
テープを張るようにしましょう。
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こんな極厚の本でもOKです!


by okuno0904 | 2018-02-24 17:58 | 私の愛読書・私の古典 | Comments(0)
ノンフィクションは面白くなくていい
昔からノンフィクションが好きなのだが、
最近は「うわ、読みたい!」と思うような本がない。
書評で気になるテーマを見つけても、
本屋でパラパラめくっているうちに、
「ああ、こういう感じね」となってしまう。

だから、近ごろは「お勉強」というか、
自分でもあまりよくわかっていないテーマの本を、
いろいろ好奇心に任せて斜め読みしている。

昨日は『ピストルと荊冠』(角岡信彦)を読み終わった。
ヤクザでありながら長年、部落解放同盟の支部長を務め、
のちに横領で逮捕された小西邦彦の評伝である。

「大阪もの」だからいちおう読んどこか、
くらいの感覚だったが、予想に反して引き込まれた。
なかでも新鮮に感じたのは、その脚色の少なさだった。
被差別部落から暴力とカネでのし上がっていく小西。
これを面白く書こうと思えばいくらでも書けるはずだ。
立志伝・変人奇人・破天荒・カリスマ・怪人・時代の寵児・ピカレスク・闇社会の〇〇……
どれでも好きなのをどうぞ、という感じ。
しかし、著者はこういったわかりやすい誇張を慎重に避けて、
さまざまな証言から丹念に小西の姿をスケッチしていく。

べつにノンフィクションとして特別なやり方ではない。
要は「普通に取材して普通に書いている」ということだ。
しかし、こういう作風は今や少ない気がする。
とくに山場や感動の場面もなく、淡々と事実を並べ、
「結局なんだったのか」は読者にゆだねる。
うん、こういうのでいいんだよ、ノンフィクションって、こういうのでさぁ……
とつぶやきながら読んだ。

ノンフィクションの魅力とは「リアルさ」だ。
もちろん「現実そのままの文章」などあるはずないけれど、
少なくとも「事実をありのままに書こうとした作品だな」
と思えなくてはならない。

ジョージ・オーウェルの『象を撃つ』が傑作なのも、
徹底してリアルだからだ。
イギリスのビルマ支配に反対の立場を表明しつつ、
「この世で最高の喜びは坊主どものに腹に銃剣をぶちこんでやることだろう」
という素朴な感覚まで書き切っている。
これが「植民地はよくないと思います!」みたいな話だったら、
読めたものじゃない。

事実をドラマチックに演出すれば、
カタルシスもあるし、物語としておもしろくなるだろう。
しかし一方で、リアルさは失われる。
人物もマンガのキャラみたいになって、
全体として「大味」になる。

その典型がいわゆる「メディア美談」だ。
「一杯のかけそば」から、佐村河内さん、下町ボブスレーに至るまで、
繰り返される大味な感動ストーリー。

もちろん商売の都合上、
やらざるを得ない面もあるのだろう。
それでもノンフィクションくらいは、こういう物語化に逆らって、
そのままの人間を描くジャンルであってほしい。

by okuno0904 | 2018-02-17 09:27 | オモロイ本を読んだ! | Comments(0)
新企画! 「フリーランス飯」
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※画像を調理中のメシに変更しました。
「煮パスタ」とはこういう感じです

「フリーランス飯」という企画を考えている。

フリーランスでどうやってメシを食っていくのか?
会社員時代を上回る収入が入ってくる「仕組み」とは?
年金や社会保障のために今から準備できることって?

……という内容ではなく、
家で仕事をしているフリーランスの食事をどうするか?
ということを語るコンテンツである。

家で仕事をしていて、ランチの時間になる。
さて、何を食うか?
若いうちはカップ麺でもいいだろう。
だが年を重ねると「コンディション」というものに、
敏感になってくる。

きょうは頭がよく回る、仕事が捗る。
そういうケースは、必ず「睡眠・食事・トイレ・運動」の4つが
うまくいったときだとわかってくるのである。

睡眠を十分にとるには、さっさと寝るしかない。
運動は、走るのがダメなら歩けばいいし
ほかにも家でストレッチをするとか、
いろいろやりようがある。

これらに比べるとメシはちょっと難しい。
「おいしくて体にいいもののを食べる」
というのが模範解答だろう。
しかし、毎日たった一人の食事をつくるのに手間はかけられない。
「簡単・短時間にできて、後片付けもラク」
という条件が加わる。

フリーランスの目から見ると、
巷の自炊本は「凝りすぎ」の感がある。
とくに「男の料理」みたいな本では、
「スパイスから作る手羽元カレー」とかいうのが載っていたりする。
こういう料理は手間がかかる上に野菜はほとんど採れない。
「フリーランス飯」とは対極にあるものである。

ネットでよく見る「ズボラ飯」は、かなり近い。
ただ、あれはややジャンク寄りすぎる。
それにソーセージとかコンビーフとか使って
手っ取り早くおいしくするから、意外と高コストだ。

ではどうすればいいのか。
たとえば3度の飯を

・箸が立つくらい野菜の入った味噌汁
・納豆や生卵
・ごはん

とすればパーフェクトだろう。
だが、糖・塩・脂で飼いならされた現代人が、
こんな食生活には耐えられまい(僕も無理です)。
ちゃんと出汁をとっておいしい味噌汁を作れば、
満足できるかもしれないけど……ねぇ?

そこで、「フリーランス飯」の出番となる。
クリアすべき条件は以下4点だ。

――――――――――――――――――――
1:安くておいしい……化学調味料があふれる現代で、これはさほど難しいことではない。ただ「飽きない」というのはハードルが高い
2:野菜がたっぷり……出張などで外食が続くと一気に野菜不足になるので、日ごろから野菜はたくさん採っておく必要がある。栄養バランスという視点では炭水化物やタンパク質、脂質も大事だが、これらはどうとでもなる。気にしなくていい。
3:冷蔵庫にあるもので作れる……凝った食材を必要としないこと。ネギ、ニンジン・玉ねぎなど、ありふれた野菜。そして肉は「豚コマ」のみ使用。ほかにも豆腐、牛乳、パスタなど、どこの家にもあるもので作る。
4:簡単で後片付けもラク……まな板で肉を切ったり(あとで脂を落とすのが面倒)、みじん切りにしたりする行程はない。料理はワンプレート。食べ終わったら鍋と皿を洗えばいいだけ。
――――――――――――――――――――

先日、「日本人は家事をしすぎ」という記事を見た。
日本では朝から魚を焼いて旅館の朝食のようなメニューを作っている家がある
(今やものすごく少数だと思うが……)。
一方、フランスではクロワッサンにチーズをつまんで、カフェオレを飲むだけ。
朝から火なんか使ってるから時間なくなるんだよ、まったく日本人はさぁー、
という内容だった。
フランスの食事が理想かどうかはさておき、
朝飯は冷蔵庫から出すだけの簡素なものでいい、というのは同意する。

わが「フリーランス飯」の朝食は、
卵かけごはん・ネギを入れた納豆、牛乳だけ。
手間はネギを刻むことぐらいだ。
長ネギの青いところがあればたくさん入れる。
この毎日のメニューを会社員の知人に話すと「えーっ」と言われた。
そんな貧相なメニューだろうか?
午前中の空腹をしのぐにはこれで充分だと思うけど。

一方、ランチは毎日メニューを変える。
よく作るのが「煮パスタ」。
先の4条件を満たす代表的な料理である。
やや趣味的に語られがちな「ワンポットパスタ」を
ひたすら実用的にアレンジしている。
作り方は以下。

――――――――――――――――――――
●野菜たっぷり「煮パスタ」(1人前/調理時間10分)
①小鍋(ミルクパン)に水200ccを入れて火にかける
②パスタ100-150gを折って入れる(涌く前からOK)
③野菜や肉を火の通りにくいものから入れていく(同)
④かき混ぜつつ水分がなくならないよう、適宜、水を足す
⑤だしの素や調味料で適当に味をつける
⑥火にかけた段階から数えてパスタのゆで時間+2、3分程度で完成
――――――――――――――――――――

この料理のたくさんの利点のなかで、
特筆すべきは「アイドルタイム」がないことだ。
湯が沸くまで、パスタが茹で上がるまで、
といった待ち時間が一切ない。
鍋を火にかけた時点でパスタも野菜も投入できる。
さらに調味料を入れたり、まな板を洗ったりしていれば
すぐにパスタが煮える。

後片づけもラクだ。糊化した汚れが固まらないよう、
皿に移したらすぐ鍋の内側をボロギレで拭いておく。
煮汁ゼロなので排水溝も汚れない。

融通も利く。味は最後の段階で決めればいい。
代表的な味付けはこんな感じだ。

・ケチャップ+コンソメ→ナポリタン
・コンソメ+牛乳(豆乳)→スープパスタ
・カレールー+ケチャップ→インデアンスパゲティ

あっさり味がいいときは、めんつゆや塩昆布、お茶漬けのもとで
和風パスタにするといい。
「和風だし+牛乳+味噌」なんかもいいかもしれない。
前日の晩に作ったアサリの酒蒸しの残り汁を
使ったらときは飛び上がるほど美味かった。

ありふれた材料でパッと作れて、後片付けも簡単。
野菜たっぷりで体にいい、と。
これぞフリーランス飯! お試しあれ。

by okuno0904 | 2018-02-09 16:21 | その他 | Comments(0)
図書館は「魔法のツエ」。伝説の新聞投稿をコピーしてきた
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先週、図書館講演のスライドに、上の写真を追加した。
ごぞんじ(?)「魔法のツエ」投稿である。
49年前の1969年11月24日朝日新聞に掲載されたもので、
『図書館の誕生――ドキュメント日野市立図書館の20年』
(関千枝子/日本図書館協会)でも触れられている。
朝日の縮刷版から拡大スキャンしてきた。
※著作権的に全文掲載はヤバそうなので部分抜粋

なぜこんな半世紀も前の文章をいま紹介するのか?
ひとことで言えば「日本の図書館」を象徴する文章だからだ。
課題解決です、ビジネス支援です、サードプレイスです、という前に、
「なぜ日本の図書館はこんなふうになったのか」
を理解してもらう必要がある。
そうでないと、今の図書館が「何をしているのか」はわかっても、
「なんのためにしているのか」はわからない。

図書館運動の文献はたくさんあるが、
利用者の目線で書かれたものは少ない。
この投稿では、日本の図書館の姿を決定づけた
日野市立図書館のサービスとその感動が生き生きと語られる。
カウンターの中の人には書けない名文だ。

この投稿は、じつは同月19日の読者投稿を受けたもの。
下の「童話本はお子様値段に」に対するアンサー投稿である。
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子供の本の値段が高い、と主張する投稿者の声は、
「魔法使いのおばあさんから、魔法のツエでも借りてきて、
世界中の童話の本の値段を、みんな百円に、
いいえタダに書換えてしまいたい私です」
と締めくくられる。
これを読んだ日野市の主婦が、
「私たちの住む日野市にはその魔法のツエがあります」
と自慢する。図書館人が泣いて喜ぶ話である。

そんな主婦が語る図書館利用の中身は、
貸出重視・児童サービス・全域サービス
という、ザ・市民の図書館。
戦後の図書館利用者の典型、いや理想像といっていい。
「貸出重視」が大成功したのも、
このような利用者がたくさんいたからだ。
サービスの提供側と利用側の歯車がガッチリ噛み合った結果である。

と、こういう歴史を踏まえないと、いくら、
「図書館は本を貸すだけではない」
とくり返したところで、
「ま、確かにいろんな使い方あるよね」
といった話にしか聞こえないのではないかと心配している。

かつて、図書館と利用者のあいだにはこんな幸福な関係があった。
一方、今はどうだろう?
いまの図書館と利用者は「噛み合っている」だろうか。

by okuno0904 | 2018-02-02 18:08 | 図書館 | Comments(0)
   

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