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> 廃タブレットと青空文庫で『日本の名著』を読む
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「今月の1枚」じゃ年12回。
少なすぎるだろ、という
心の声がしたので、
週1回、毎週金曜日に
更新することにします。

で、今回はコレ
家で眠っていたタブレット
「ASUS NEXUS7」
を青空文庫専用端末として
復活させた話です。

2012年モデルですからね。
もう完全にポンコツ。
gmailですらフリーズする
googlemapを見るなんてもってのほか。
kindleなんて立ち上げることすらできない!

そこで、
「青空文庫をダウンロードして読むこと」
これしかできない端末として
割り切って復活させたわけです。
ハイ、正直キンドルがほしいわけですが
踏ん切りがつかないわけで。
いわば苦肉の策です。

同じことをやる人のために
以下の通り作業をまとめておきます。

1:青空文庫ビューア「読書家」をインストール
2:青空文庫ダウンローダ「青空文庫ローダー」をインストール
3:「設定」からプリインストールアプリを片っ端から無効化
4:無効化できないものは「強制停止」にする

コツは3、4になるでしょうか。
思い切ってバコバコ消しまくるのが大切です。
僕の場合は、

・ブラウザ
・カレンダー
・時計
・文字入力に関わるもの

を除いてすべて消しました。
もはやメールも見ることができません。
天気予報はブラウザから見ます。

そもそもwifi専用端末なので、
SMSとか電話がらみのものは
そもそも消していいわけです。

で、どうなったかというと、
「快適」のひとこと
うん、おれが求めていたのはこれだ!
という感じです。
どうでもいいプリインストールアプリ
がうじゃうじゃあって
google先生も業が深いなと思いました。

さて、青空文庫アプリはいろいろ出てますが、
読書家と青空文庫ローダーに
かなうものはないです。
「設定」で行間をMAXにしておくと
非常に読みやすい。

そんなわけで今、福翁自伝を読んでいます。
講談社現代文庫だったかな?
大学のころ始めて読んだ福沢諭吉の本。
いや、痛快。ネアカでいい。
思想家としてよりこのカラッとした性格が
福沢諭吉の魅力でしょう。
小説家であれ学者であれ
物を書くヤツは基本的にみんな暗いからね。

カレル・チャペックも言ってます
「本を書くのが、ほとんど
意地悪で不幸な人間ばっかりなのは、
本当になぜなのだろう?」(いろいろな人たち)

あ、話を戻します。
青空文庫で本を選ぶのはちょっと難しいですね。
僕はほとんど小説を読まないので
NDC(日本十進分類法)の分類で
「3類:社会科学」のところを選んで
評論を読んだりしてたのですが、
最近すげーブックリストを見つけました。

『日本の名著―近代の思想』桑原武夫(編集)
中公新書の1冊目ですな。
宮脇俊三ファンとしては、
グッとくるものがあります。

これは、日本の明治~敗戦の本の中から、
「こりゃどっからどう見ても重要だぁ!」
という本を各分野の第一人者
(このメンツもまたすごいのですが、
それはさておき)
が選んで、解説を加えたもの。

選書については
「フィクションは除く」
というのがまたいい。
小説を読まない自分にはもってこいです。
このルールによって
夏目漱石は『こころ』ではなく
評論が選ばれています。

ブックリストを書き出したものを
ウェブで見つけたので、
「青空文庫の蔵書の有無」
を示すマルをつけてみました。
1時間近くかけて調べましたよ!
それが以下です。

============
■『日本の名著』桑原武夫の書籍リスト(「〇」は青空文庫に蔵書あり)
〇福沢諭吉『学問のすゝめ』
田口卯吉『日本開化小史』
中江兆民『三酔人経綸問答』
北村透谷『徳川氏時代の平民的理想』
〇山路愛山『明治文学誌』
〇内村鑑三『余はいかにしてキリスト信徒となりしか』
志賀重昂『日本風景論』
陸奥宗光『蹇蹇録』
竹越与三郎『二千五百年史』
幸徳秋水『廿世紀之怪物帝国主義』
宮崎滔天『三十三年之夢』
岡倉天心『東洋の理想』
河口慧海『西蔵旅行記』
〇福田英子『妾の半生涯』
北一輝『国体論及び純正社会主義』
夏目漱石『文学論』
〇石川啄木『時代閉塞の現状』
〇西田幾多郎『善の研究』
〇南方熊楠『十二支考』
津田左右吉『文学に現はれたる国民思想の研究』
〇原勝郎『東山時代に於ける一縉紳の生活』
〇河上肇『貧乏物語』
長谷川如是閑『現代国家批判』
左右田喜一郎『文化価値と極限概念』
美濃部達吉『憲法撮要』
〇大杉栄『自叙伝』
内藤虎次郎『日本文化史研究』
狩野亨吉『狩野亨吉遺文集』
中野重治『芸術に関する走り書的覚え書』
折口信夫『古代研究』
〇九鬼周造『「いき」の構造』
中井正一『美と集団の論理』
野呂栄太郎『日本資本主義発達史』
羽仁五郎『東洋における資本主義の形成』
〇戸坂潤『日本イデオロギー論』
山田盛太郎『日本資本主義分析』
小林秀雄『私小説論』
和辻哲郎『風土』
タカクラ=テル『新文学入門』
尾高朝雄『国家構造論』
矢内原忠雄『帝国主義化の台湾』
大塚久雄『近代欧洲経済史序説』
〇波多野精一『時と永遠』
小倉金之助『日本の数学』
今西錦司『生物の世界』
〇坂口安吾『日本文化私観』
湯川秀樹『目に見えないもの』
鈴木大拙『日本的霊性』
柳田国男『先祖の話』
丸山真男『日本政治思想史研究』
============

えーと、「蔵書あり」は
15冊くらいですか。
少ねぇ、といえばその通りですが、
けっこう楽しめますよ。

年末年始、ご家庭に眠っている
古いスマホやタブレットで、
読書三昧というのはいかがでしょう?

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by okuno0904 | 2017-12-17 05:42 | 私の愛読書・私の古典 | Comments(0)

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