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座右に置きたい「子育て本」――『子どもの能力を決める 0歳から9歳までの育て方』田宮由美_b0177514_8425651.jpg

『子どもの能力を決める 0歳から9歳までの育て方』
を読みました。
世間のイメージとは違って、
案外、小さい子がいる親は、
「本を読んでいるときまで子どものことを考えたくない」てな感じで、
こういう本は読まないもんですが(いや自分だけか?)、
謙虚な気持ちで読んでみると、学ぶところ大だったので、
ここでご紹介しておきます。

ひとことで言うと「使える!」 。
0歳から9歳までの子育て、
とくに教育のコツについて網羅しています。
手の届く場所におき、子供の成長に合わせて、
読み返すといいでしょう。

能力を伸ばす教育というと、
なんかカリキュラムとか、教材とかいったものがあるのか
と思っちゃうんですが、そうではありません。
結局は、親の生活習慣なんでしょうね。
よく言われるように、子供に「勉強しろ」と言うより、
親が勉強する姿を見せるべきだということです。

たとえば、本書にこんな文章があります。
--------------------
散歩中にタンポポを見つけたら、ママが「このお花はなんてお名前かな」と問いかけて、家に戻って本棚の図鑑を取り出し一緒に探してみましょう。葉っぱの上でテントウムシを見つけたら部屋で昆虫図鑑を開きましょう。(略)
 何度かくり返しているうちに、子どもは「知りたい」「わからない」と感じた気持ちを「本で調べる」という行動につなげます。本を上手に利用すると、広い社会に出たあとも子どもを助けてくれる学習の基本姿勢ができあがるのです。
--------------------
わからないことを調べる習慣。
これはいくら強調してもしすぎることはありません。
僕もライターとして本格的に仕事するまで、
辞書を引く習慣がありませんでした。
18歳まで「勧善懲悪」を「完全懲悪」だと思っていたくらいで。
その後、書き手として最低限の知識を付けるのに、苦労しました。

で、いま「趣味」になっているのが、
古本屋で辞書や図鑑を買うことです。
90年代くらいのきれいな辞書・事典が、
2000円くらいで売られているので、
それを買って、めくってみたり、
そばに置いて調べてみたりするわけですね。
意外なことに、ネットより早い。

この本を読んで思ったのが、
せっかくレファレンスブック(参考図書)がそろっているんだから、と、
本棚を整理し、子供に開放しよう、ということです。
まあ、まだ重たすぎて4歳児には持てないんですけど、
並べていると「このずかんがみたい」とリクエストしてくれます。
僕も、親の蔵書の影響をかなり受けました。
家に自分の知らない本があるというのは、
好奇心を磨いてくれるものです。

ところで、教育というのは、専門的には、
1家庭教育 2学校教育 3社会教育
と分けられるそうです。
1:家の中でのしつけや生活習慣、
2:学校での授業や試験、
3:会社で先輩なんかに教えられること
ということですね。
しかし、3はもう完全にダメだし、
2もなんだかアヤシイ感じです。
先生もしょっちゅう捕まってますし。

となると、もう家庭教育しかないのかも。
せっかくフリーランスなんだから、
子供にいろいろ時間を割いてやりたいな
というのが最近よく思うことです。

まあ、能力があろうとなかろうと
子供はいいもんですけど。
原始状態、無為自然を体現していて
なるほど、人間ってこういう生き物なんだな、と
よく感心します。

こんなふうに自分なりの子育て観をつくるためにも
本書をおすすめします。
by okuno0904 | 2014-03-13 09:21 | オモロイ本を読んだ!

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