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今年は「入手本紹介」をやります
いま日経BPnetでやっている書評のほかに、
もっとうまく本の紹介ができないか、
そんなことをずっと考えてきました。

ブログのようなレビュー趣味としてのもののではなく、
新聞書評欄のようなゴリゴリの読書家向けのものでもない。
また紹介する側の商売として書くわけでも、
書き手にハクを付けるためのものでもない。
もっとリアルな、大学のころ友達の下宿に呑みに行って
ふと本棚を眺めたときのような、
カジュアルな本の紹介って、できないのだろうか、と。

僕はかなり本を読む方で、
読書関係の本まで書いているのに、
そのほとんどをネットで紹介していません。
理由は、(身もフタもない理由ですけど)
まずamazonのリンクを張ったりするのが面倒なこと、
それにあまり意味を見いだせないからです。

僕は自分の興味だけに従って読んでいるので、
普通に読んだ本を紹介すると、まず、
話題になる、世間の関心に応える、といったものになりません。
「『日本共産党vs部落解放同盟』という本がおもしろかった」
と書いたところで、その本のamazonのランキングが上がったり、
ブログのヒット数が上がることはないでしょう。
よって、本の話をネタとして活用したいとは思っているものの、
結論は「わざわざ公開しなくていい」になるわけです。

自分で買った本はいいとして、問題は献本です。
こんな仕事をしていると、出版社から献本もよくいただくのですが、
なかなか読んで紹介する暇がありません
(こういう駄文を書いている暇はあるのに……不思議!)。
ずっとまあ仕方ないか、と思っていたものの、
近ごろ、このことがだんだん心に重くのしかかってきています。

当たり前ですが、出版社にとって書籍というのはまず商品であり、
「カネそのもの」といった面もあります
(詳しくは『誰が本を殺すのか』という本を読んでください)。
だから「もらっておいて紹介しない」というのは、
かなり気がとがめるわけです。
たとえば単行本が届いたら、
1500円をポケットに突っ込まれたのと同じような感覚になる。
販促に貢献もできないのに、合わす顔がねえ……というか。
かといって、パラパラめくって、
「さすが○○さん、今回もサイコーでした!」
というレビューを書く度胸もない
(読まずに書けるのが一流の書評家だ、
と言った大家がいたらしいですが)。

さらに、献本が積み上がっていると、
たまに興味を感じる本をもらって、
読んでから紹介しようと思ったとき、
「ナニおまえ俺の本をほったらかして
他の本読んでんだタココラ」
と言われるんじゃないか、
「あの出版社ばっかり紹介しやがって」
と思われないかと想像してしまったり……
……ふう、少々、疲れました。

で、年末に思いついたのが、
「入手した本を、入手した段階で紹介する」
という方法。
題して「入手本紹介」です。
つまり、「全部読んだわけじゃない」
「展開によっては読まないかもしれない」
と断りを入れて感想や紹介を書く、と。
今年はこれでコツコツ本を紹介していこうと決めました。
本を探しに行く段階で本との付き合いは始まっている、
と考えれば、それほどケッタイな話でもないでしょう。

これなら、僕の読書体験の大半を占める
「マジメに読んではいない本」を紹介できます。
かったるいところを読み飛ばして通読したあの本も、
一部だけを探して読んだあの本、
途中で読むのをやめたあの本、
ツンドク山に3年鎮座しているあの本、
読み始めて5分で挫折したあの本、
後半つまらないのでやめたあの本、
たまに辞書みたいに開いて眺めるあの本、
そして今朝ポストに届いた献本も
等価に取り扱うことができる、というわけです。

奥野の「入手本紹介」にご期待ください。
by okuno0904 | 2013-01-04 14:27 | オモロイ本を読んだ! | Comments(0)
ブックファーストで「おすすめ本」フェア
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結局、フェア期間中には訪問できなかったのですが、
ブックファースト新宿店のフェア
「私が書店員だったら売りたい本」
に奥野が本を推薦しました。

『横井軍平ゲーム館』という本です。
これは以前、古本屋でものすごいプレミア
(たしか3万円くらいはした)
が付いていた本の復刻版。

アイデアとは何か、
どんなふうに発想するのか
といったことを
考えるのに最適の本です。

ぜひ読んでみてください。
by okuno0904 | 2013-01-01 00:05 | 活動報告(事後) | Comments(0)
小野田さんの本
最近読んだ中で一番良かったのは
たった一人の三〇年戦争/小野田寛郎/東京新聞社
です。

ひとりでゲリラ戦を続けた職務意識やその生命力にも感動しますが、
面白いのは、小野田さんの情報分析。

捜索隊が置いていった新聞やラジオから情報を仕入れて、
「やはり、戦争はまだ終わっていない」
と確信を深めていく。
肉親が投降を呼びかけても
「隠れていろという暗号だな」
などと、どんどん勘違いはエスカレート。
そこでは皇太子の成婚や東京五輪などのニュースも
うまくつじつまを合わせて解釈されていく。

悲劇は喜劇に似るという言葉を思い出しました。
by okuno0904 | 2009-08-02 16:36 | オモロイ本を読んだ! | Comments(0)
   

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