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発売中「日経ビジネスアソシエ」7月号で文章法を語ってます
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発売中のビジネス誌「日経ビジネスアソシエ」7月号で
奥野がビジネスに活かせる文章法を語っています。
巻頭特集「これだけ違う“書き方の鉄則”通る資料 ダメ資料」の中の記事。
拙著『「読ませる」ための文章センスが身につく本』(実業之日本社)を受けて、
4ページにわたり、文章を書くときの心得をまとめてもらいました。
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文章の基本といっても、なかなか絞りきるのは難しいのですが
①言い切る
②誇張する
③小学生に向けて書く
というポイントに絞ってレクチャーしています。
ビジネスの現場を踏まえた「ダメな文章・いい文章」の例も
リアリティがあって響きます。
取材を受けたとき、記者から
「ダメな文章・いい文章の例はこちらで考えますね」と言われて
「ラッキー!」と思ってたのですが(これがいちばん大変なんですよ)
うまく誌面をつくってもらいました。
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アソシエは今月から誌面もリニューアル。
先日の書店イベントのさい、編集長から直々に
8本の新連載など、力を入れたところを教えてもらいました。
保存版の付録も付いて、
手元に置いて長く使える内容になっています。
ぜひ、書店で手にとってみて下さい。
by okuno0904 | 2015-06-16 12:13 | メディア掲載情報 | Comments(0)
メルマガに『「読ませる」ための文章~』のインタビュー
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奥野は(株)アップルシード・エージェンシーの所属作家なんですが
このたび同社のメルマガ出版プロジェクト・ビジネス書編
『「読ませる」ための文章センスが身につく本』(実業之日本社)についての
奥野のインタビューが掲載されたので、以下に転載しておきます。
少々長いですけど、お楽しみ下さい。

―――――――――――――
───奥野さんは31万部のベストセラーになった『情報は1冊のノートにまとめなさい』ほか、
多数の著書を出版されています。
その多くが、メモやノートの活用法、情報活用、知的生産術の内容でしたが、本書では初めて
ビジネス文書のノウハウを指南されています。
類書も多くあるなかで、なぜ本書を執筆されようとお考えになったのでしょうか?

奥野宣之さん(以下、敬称略)
 僕は中学生のころからライター志望で、新聞記者の経験を経て、いまは著作家として活動し
ています。つまり、これまで生きてきたほとんどの時間において「書くこと」が中心にあった
わけで、「文章本」はいつか必ず書かねばならないと思っていました。

 もうひとつ付け加えるなら、最近のビジネス系の文章本や、世間一般の「いい文章」という
感覚、文章術の研修なんかに対して、大いに不満があったことですね。
 要するに「そんなんじゃダメだ!」、「ライティングって本当はこういうことなんだよ!」
という異議申し立てをしたかったわけです。

───本書は、どのような方に読んでもらいたいと思われますか?

奥野
 メインはビジネスパーソンですけれど、どんな人にもヒントになりうるように書いています。
「文章を扱うこと=ものを考えること」ですから、例えほとんど文章を書かない人であっても、
本書は役に立てると確信しています。

───本書のあとがきの冒頭に「またヘンな本を書いてしまった……。」と書かれていたのが
印象的でした。この一文を読んだだけで、ぐっと文章に引き込まれ先を読みたくなってしまう。
まさに本書のタイトルにもある「読ませるための文章」だと実感したのですが、あらためて奥
野さんが文章を書く上で、大切にされていることを教えていただけますか?

奥野
 まずは「読み手に負荷をかけない」ということですね。
 本書の第5講に「読み手は疲れていると思え」ということを書きましたけれど、自分の文章
に触れる人がベストコンディションで読んでくれるとは限らない。だから相手が眼精疲労でも、
酔っぱらっていようとも、頭にすいっと入るようなテキストに仕上げる。これが基本ですね。

 もうひとつ挙げるなら、これも本書の18講「ネット炎上対策」のところで書いたように「隙」
のある文章を書くことです。完璧な論旨や非の打ち所がないテキストというのは、近寄りがた
い感じを与えるし、人を傷つけますから、あえて少し野暮で綻びのある文章にするのです。

 ご指摘の「またヘンな文章を書いてしまった」のくだりは、実は編集者からはネガティブな
反応が返ってきたところです。その通りだと思って削除するか考えたのですが、最終的に残す
ことにしました。30代の書き手として、このくらいの「若気の至り」があったほうがいい。
書籍全体のトーンも和やかになると思ったからです。

───本書には、奥野さんが趣味で読んできたエッセイの数々が「名文」として引用されてい
ました。エッセイとビジネス文章はまったく別物という印象があるのですが、エッセイのどの
ような部分が、文章テクニックの見本となるのでしょうか?

奥野
 これについては「いえ、両者はまったく同じです」とお答えします。
 絵や映像でなく、言葉だけで何らかのイメージを喚起させ、相手にこちらの思考や感覚を伝
える。この点で、ビジネス文だろうがエッセイだろうがコラムだろうがすべて同じ「テキスト
芸」である、ということです。

 僕自身が、記者やライターとして書く文章において、エッセイやコラムで見つけた「技」を
盗み、使いまくってやってきた。そんなバックボーンのおかげでウケているわけで、「このス
タイルこそが正しい」と。逆に言うなら、本来一つであるテキスト芸の世界を、ヘンテコなジ
ャンル分けでいじりまわすから、文章はダメになってしまうのではないでしょうか。

───では、ビジネスパーソンにおすすめのエッセイを一つ教えてください。

奥野
 これはその人の感性に合うものが一番いいのですが、あえて挙げるなら、伊丹十三の『ヨー
ロッパ退屈日記』や『女たちよ!』(共に、新潮文庫)ですね。
 いま巷にあふれているウェットで装飾過剰な文章とは正反対の「ドライでツヤのある文章」
の代表です。
 ちょっと古いものがおすすめです。いわゆる「昭和軽薄体ブーム」以前のエッセイを読むと、
今はあまり使われなくなったテキスト技術が発見できていいと思いますよ。

───本書執筆にあたり、内容の構成など、何か苦労されたことはありますか?

奥野
 オリジナルの悪文例を考えるのが、一番大変でしたね。「こうすれば悪くなる」とわかって
いるのに、体が入力を拒否してしまう。そんなテキストが原稿の中に入っているのが嫌で落ち
着かない。我ながらなんて潔癖なんだろうと思いました。

───その際、編集者やエージェントからはどんなアドバイスがありましたか?

奥野
 執筆に行き詰まって喘いでいるとき、編集さんは「心配しています。大丈夫ですか」という
趣旨のメールをくれました。どんなテクニカルなアドバイスより、励みになるのは、こんな心
あるメッセージです。
 書き手は編集者の手駒のように扱われることも多いのですが、そうではないタイプの編集者
と組めたのは幸福でしたね。単なる仕事上の受注関係や「書く」「編む」の話ではなく、人間
として信頼できることが大事です。それがあると、著者は通常以上の力を出せるのです。

 また、もともと「エッセイに学ぶ文章術」程度だったコンセプトを「ビジネス文章術」にし
ようと言ったのはエージェントの方でした。僕が趣くままに書くと、どんどん「実用書」の枠
から離れていってしまうのですが、今回も企画趣旨からずれていかないように、しっかり手綱
を握ってくれました。僕の文章が「商品」になっているのはエージェントのおかげです。

───本書の発売後、周囲やネット上などで、どんな反響がありましたか?
印象に残る感想や意見などがありましたら、教えてください。

奥野
「文章を飾るな」「予防線を張るな」というところに賛同してくれる人がけっこういましたね。
正直、「こんなこと書いても今どきウケないだろうなぁ~」と思っていたので意外でした。

───奥野さんは著作家・ライターとしてご活躍されていますが、原稿を書いているとき、筆
が乗らないことはありますか? またそんなときは、どうされていますか?

奥野
・深呼吸のあと柏手を打って「さぁやるぞ!」などと叫ぶ
・クラシック音楽(バッハの『ゴルドベルク変奏曲』がお気に入り)をかける
・書きたい気持ちが湧いてくるまで他のことをせず、PCのモニタを見続ける
・家事(掃除や皿洗い、料理など)をする
・鉄アレイを持ってスクワットや筋トレをする
・下駄箱の上やキッチンカウンターで立ったまま書く
・「起きたらやる」と決めて昼寝する。夜の場合は早寝する。
・ネット接続できない執筆用PCだけを持って喫茶店に行く
・神社や古墳に行って原稿完成の祈願をする

…と無尽蔵にあるのですが、やっぱり「書く気がしない」のは、心のどこかで「しょうもない
企画だな」「またアレを書くのかよ」「おれってオリジナリティのないこと書こうとしてるな」
みたいなことを思っているときなんですね。
 だから「そうだ、これは自分にしか書けないぞ!」といったテーマや切り口、ネタ、フレーズ、
エピソードなんかが浮かべば、あっさり打開できることも多いです。

───企画のテーマを考えるうえで、どんなことをヒントにされていますか?
また、次回はどんなテーマについて執筆したいと思われていますか?

奥野
 もし「これが世間にウケる」とわかったとしても、自分自信がおもしろいと思わないことを書
くのは不可能です。
 つまり、自分が心からおもしろいと思うこと意外は企画にならないし、仮に企画にできてもう
まくいかない。反対に、素直に自分がおもしろいと思うことを探すほうが企画につながります。
僕はノートを使ってそれをやっています。

 あとは、渋めの古本屋や戦前の本がある図書館の書庫など、ちょっと現代のシーンとずれたチ
ャネルをいっぱい持っておくといいんじゃないでしょうか。何かとわーっと一極集中してしまう
世間とは、やや距離を保って、既成概念に疑いを持ったまま暮らし、粘り強く考える。それが大
事かな、と。

 次回のテーマは現代語訳をした関係で、福沢諭吉『学問のすすめ』に関する企画がいま進んで
います。長期的には、僕の著作活動のテーマは「情報」なので、そのまわりをぐるぐる回ってい
くんだと思います。図書館、情報リテラシーなんかの企画も考えています。

───最後になりますが、ビジネス書作家を目指すメルマガ読者のみなさまに、メッセージをお
願いします。

奥野
 自分で文章を書けると強いですよ。『「読ませる」ための文章センスが身につく本』は作家志
望者に向けた本でもあります。参考にしていただければ嬉しいです。

───奥野さん、ありがとうございました!
―――――――――――――

アップルシード・エージェンシーとは
イメージ的には出版プロデューサーみたいなもんで、
本を出したい書き手の手伝いをしてくれる会社です。
僕はたまたま企画書を気に入ってもらい、
出版社に売り込んでもらうことができました。

同社は才能ある書き手をさがしています。
出版デビューしたいひとは、
とりあえずこのメルマガを購読みてはいかがでしょうか。
メルマガには文芸書編もありますよ。

では、良いお年を。
by okuno0904 | 2014-12-26 15:32 | メディア掲載情報 | Comments(0)
おにぎり文章論 その2
さあーブログ書くぞー
さあー書くぞー! あー書きたい!
(と必死で己を鼓舞しています)
みなさんいかがお過ごしでしょうか。
というわけで、
前回の文章論から早くもひと月経ってしまいましたが、
「おにぎり文章論」の続きです。

□□□□□□□□□□□□□□□□□
●よくできた文章とは「おにぎり」である
□□□□□□□□□□□□□□□□□

突然ですが、はじめに、
「よくできた文章とは、おにぎりのようなものである」
こう言いきっておきましょう。
これがライターとして10年くらい活動してきた僕の
素直な文章感覚です。

どういう意味か。
まず、おにぎりから
構成要素を考えてみましょう。おそらくは、

1:ごはん
2:具
3:海苔

というのが一致するところだと思います。

この3つのバランスがあって、
みんなが同じようにイメージできて、
3歳の子供でも絵に描ける
あの「おにぎり」があるわけですね。

この3要素がバラバラだったらどうでしょうか。
海苔だけ、具だけは、ただの食材ですね。
ごはんだけだと、おにぎりというより
冷凍保存用のごはんみたいです。
あまり食欲をそそりません。

次にこのどれかが欠けたらどうか。
ご飯がないとおにぎりではありませんね。
具がないと、もの足りない。
買うにしろ作るにしろ、「具が不明」ということは
ふつうありえません。具は主役だからです。

また、海苔がなくても、
食べるぶんにはほとんど支障はないけれど、
「おにぎり」って感じがしませんね。
なんで海苔ないの? という感じで、
絵的にも寂しい。

この3要素こそ「おにぎり」を
おにぎりたらしめているわけで、
何一つとして欠かせないわけですね。

□□□□□□□□□□□□□□□□□
●文章の目的は「メッセージを伝えること」
□□□□□□□□□□□□□□□□□

こんどは文章の話です。
まずややこしい芸術論は抜きにして、
シンプルに「文章の目的とは何か」から
考えてみましょう。

僕は、文章の目的とは、
「書き手のメッセージを読み手に伝えること」
だと思っています。
だから、いい文章とは、
「メッセージがよく伝わる文章 」です。

たとえば、
「金持ちはずるい」
というメッセージが
書き手の中にあるとします。

これを文章で伝えるにも、
さまざまな方法があります。

「金持ちを許すな」と書いたビラを配るのも手なら、
貧しい人々の暮らしを長編小説で描いてもいい。
劣悪な労働環境の工場に潜入し、
ノンフィクションの体験ルポを書く手もあります。

で、その文章を読んだ人の心に、
「ああ、たしかに金持ちはケシカランなあ」
という気持ちが起これば、
文章の目的は一応達成されたことになるわけですね。
反対に「何いってやがる」となれば失敗。
読者も書き手と同じくらい怒りを感じてくれれば大成功、
というわけです。

□□□□□□□□□□□□□□□□□
●書かない方が伝わることもある
□□□□□□□□□□□□□□□□□

「メッセージを伝える」ための手段は
たくさんあります。

しかし、「金持ちを許すな!」という
メッセージをそのまま書き連ねたビラを
駅前でもらっても、ほとんどの人は、
「なんじゃこりゃ?」となるだけでしょう。

それより、体験ルポの方が、
「なるほどなあ、ヒドイもんだ」と
思ってくれる人は多いはずです。

さらに、読んでいて心地よい文章や描写、
魅力的な登場人物が出てくる小説ならば、
よりたくさんの人にメッセージを伝えることが
できるかもしれません。

直接的に「金持ちはずるい!」と書くのではなく、
あえて書かずにおく。
その結果、本を閉じた後で、
「こんなのって……ずるくないか?」と思ってしまう。
つまり、あるメッセージが読者の中に、
自発的に浮かび上がる方が、
その人の心により深く響く。
こういうこともいえるでしょう。

こちらのほうが、「金持ちずるい論」に
反感を持っている人や無関心の人にも
メッセージを届けることができる。

メッセージを伝えるといっても、
力ずくで押しつけるだけじゃなく、
引き出したり、自発的に思わせたり、と、
いろいろ作戦があるわけですね。

もっとシンプルな例をあげましょう。
トイレで利用者に「小便を床にこぼすな」
というメッセージを伝える文章の場合です。
(男にしかわからない話ですいません)。

1「おしっこを床にこぼさないでください」
2「おしっこは、もう一歩前で」
3「いつもありがとうございます。皆様のご協力でこのトイレは清潔に保たれています」

もっとも直接的なのは1ですが、
きっと、いちばん効果があるのは3でしょう。
1は「え?」って感じだし、
2も「うるせー指図すんな」という気がしますね。
3は最近よく見る作戦です。
おしっこの「お」の字も書かれていませんが、
「ああ、きれいに使わなきゃ」
という気分が呼び起こされるわけですね。

メッセージは「書けば伝わる」
というものでもないのです。
反対に「書かない方が伝わる」ことも多い、
と言えます。

ま、「伝える作戦」は限りなくありますが、
ここでいったん、要点を整理しておきましょう。

――――――――――――――
・文章の目的とは「書き手のメッセージを読者に伝えること」である
・むき出しのメッセージは読み手の反感を招く
・ただ伝えるのではなく、読み手に「広く」「深く」伝えるには、工夫が要る
――――――――――――――

□□□□□□□□□□□□□□□□□
●具=メッセージ、ごはん=事実
□□□□□□□□□□□□□□□□□

ここで、「文章はおにぎりである」というテーマに戻りましょう。

文章が「おにぎり」なら
メッセージはなんでしょう?
やはり、「具」です。
そして、そのメッセージを支える
事実やデータ、文献の引用、発言、体験などが、「ごはん」と
とらえることができます。

つまり、「金持ちはずるい」と書いたビラを配るのは、
具だけをおにぎりだと言って食わようとするようなものです。
当然、誰も食べてくれません。
むしろ、この人アタマ大丈夫? となる。

工場に潜入し、悲惨な労働環境を見聞きした事実をルポにまとめて、
「このように、金持ちは貧乏人をコキ使ってボロ儲けしている。ずるい!」
と書けば、読み手は「そうだな」「確かに」と納得してくれます。
これは、かなり「おにぎり」に近いと言えます。
ちゃんとごはんの中に具が入っている。
おいしいし、腹もふくれる。

しかし、「論拠(ごはん)とメッセージ(具)」だけで、
「こういう事実があるからこういうことが言える」だけでは、
論文やレポート、新聞のデキの悪い社説と同じです。

「おもしろいものを読んだ」
「読んで得した、いい時間を持てた」
「この人の文章をまた読みたい」
というような充実感や陶酔を読者に味わってもらうには、
何か足りない。

この足りないものが、
おにぎりの「海苔」に当たるものです。

海苔があって初めて、
誰が見ても「ああ、おにぎりだな」とわかる。
腹がふくれるだけでなく、
精神的にも絵的にも充足を味わえるものになるわけです。

さて、文章における「海苔」とはなんでしょうか? 
(スイマセン、長くなったのでまた続きます!)
by okuno0904 | 2012-10-01 21:11 | Comments(0)
   

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