奥野宣之の実験室
2018-07-12T09:58:19+09:00
okuno0904
著作家・ライター奥野宣之の公式ブログ。新刊『諭吉に訊け!』(光文社)『図書館「超」活用術』(朝日新聞出版)発売中! プロフィール、連絡先、などは右メニュー「カテゴリ」からどうぞ!
Excite Blog
ブログを引っ越します
http://okunonobuy.exblog.jp/28441773/
2018-07-12T09:57:00+09:00
2018-07-12T09:58:19+09:00
2018-07-12T09:57:30+09:00
okuno0904
告知・募集
突然ですが、ブログを引っ越します。公式ウェブサイトも閉めました。
新しいサイトは以下リンクからどうぞ。
奥野宣之公式サイト「おくのて」
早い話、公式サイトとブログを一本化しようというわけです。
「よし、ワードプレスをやってみよう」
と思い立ったのが年初のこと。
ほとんど手を付けないまま7月を迎えてしまい
(こういうのホントに苦手なんです)、
ええい、未完成でもとにかくオープンするんだ!
と公開に踏み切った次第です。
このブログはもう更新しませんが、
引っ越し完了までは生かしておきます。
いや、できるのか?
やり方サッパリわからないけど……
スマホにワードプレスのアプリも入れてみました。
これでブログ無精な僕でも
更新頻度が増えるはず?
まあ、とにかくチャレンジしてみます。
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3/31(土)堺市で花見します
http://okunonobuy.exblog.jp/28208147/
2018-03-24T10:39:00+09:00
2018-03-24T10:39:03+09:00
2018-03-24T10:39:03+09:00
okuno0904
告知・募集
めでたく桜の季節をむかえたので、
毎年恒例の花見をしたいと思います。
今年も例年通り、
・会費なし
・申し込み不要
・誰でも参加OK
というシステムです。
奥野と面識のある人もない人も、
ライター関係者もまるっきり別分野の人も、
学生さんもお子様連れも、
皆さんお誘いあわせの上、お越しくださいませ。
詳細は以下です。
============
●日時:3/31(土)12:00-17:00(雨天中止)
●場所:大仙公園(大阪府堺市・JR百舌鳥駅すぐ)
●集合場所:堺市博物館入口の「銘版」前(※写真のところ)に11:50集合
●留意事項(必読)
・自分の飲食物と敷物・イスなどを持参してください
・火器は使えません
・しっかり寒さ対策を
・駅前にコンビニ(ファミマ)あり
・芝生広場で会食の予定です
・途中参加の場合は携帯電話かSNS、当ブログの連絡フォームで奥野に連絡を
・雨天中止の場合は10時までにこのブログで告知します
============
何人来るのかは「神のみぞ知る」ですが、
酔狂な人はいるもので、
例年、そこそこ盛り上がっております。
まあそれでも「公園でおっさんがたむろしてる」程度なものなので
あまり期待せずふらっと来てください。
僕は缶詰をつまみにクラフトビールでも呑もうかなーって感じです
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ロードバイクの世界に行くのはやめた
http://okunonobuy.exblog.jp/28194794/
2018-03-16T18:13:00+09:00
2018-03-16T18:15:44+09:00
2018-03-16T18:13:21+09:00
okuno0904
旅と散歩
「サイクルモード」という自転車ファン向けのイベントがある。
先日、大阪の万博公園で開かれていたので、
自転車好きの端くれとして行ってきた。
ちなみに筆者はGIANTというメーカーの
「コンフォート系クロスバイク」呼ばれるタイプの自転車に乗っている。
かろうじて「スポーツタイプだな」とわかる程度のものだ。
このタイプ、自転車マニアにはすこぶる評判が悪い。
ロードバイクをとっつきやすくカジュアルにしたものをクロスバイクという。
この時点で自転車マニアには嫌われる。
ちょっとうるさ型の自転車の入門書には、
だいたい「クロスバイクは買うな」と書いてある。
理由は性能的に中途半端だから。
走りたいなら走りを追求したロードバイクを変え、というわけだ。
筆者の愛車は、この中途半端なクロスバイクを
さらにママチャリの方向性、
つまり「コンフォート(快適)」に傾けたものだから、
中途半端中の中途半端と言える。
もしさっきの入門書のようなロードバイク主義者に見せたら、
ショックのあまり寝込んでしまいそうなシロモノだ。
見た目もロードバイク的なシュッとした雰囲気はみじんもない。
ところが、こいつが舌を巻くほど実用的な自転車なのだ。
とにかく頑丈でパンクは年に一度もない。
悪路に強く、ギアも超ローがあるので非力でも登れる。
泥除けも付いているし、キャリアも付けられる。
もう10年近く乗っているが、
つくづく「中途半端」というのは偉大な思想だと感じている。
話をサイクルモードに戻そう。
このイベントに行ったのはロードバイクに試乗するためだった。
ここでは何十万円もするロードバイクが乗り放題。
試乗コースも乗り心地を味わうには十分な長さが確保されている。
ロードバイクは所有したことがないものの、
ずっと気にはなっていた。
何か感じるとことがあれば、買ってもいいかもしれない。
だからショップの試乗ではなく、
ロードバイクに好きなだけ乗れるこのイベントを狙っていたのだ。
で、さっそくロードバイクに乗ってみた。
まず車体がめちゃくちゃ軽い(7キロとか)。
ペダルを踏むとすぐシャッ、シャッと加速する。
そしてやっぱり速い。
高速走行時や下りの安定性もさすがだ。
「おー、やっぱりロードバイクいいなー」
と素直に思った。
しかし、3台、4台と乗っているうちにだんだんしんどくなってきた。
細いタイヤだから路面の感触もダイレクトにくるし、
前傾のポジションも疲れる。
まあ、このへんは「鍛えろ」「慣れろ」という話になるのだろうが、
結局のところ、
「ロードバイクはそもそもリラックスして乗るものじゃないな」
という結論に達した。
あの前傾姿勢ではゆっくり走っても落ち着かないし、
悠長に景色も味わえない。
(筆者は古墳探鳥サイクリストだ)
まあ、とにかくロードバイクは
「走り」というものにシリアスすぎる。
そもそもレース用だから当たり前なんだけど。
筆者が自転車に求めるものはたったひとつ。
「気持ちよさ」だ。
乗っていて気が晴れるから、可能なかぎり電車やバスより自転車に乗る。
ママチャリも平地なら気持ちいいけれど、
坂や長距離では話にならないから、
スポーツタイプでなくてはならない。
利便性や実用性は「気持ちよさ」に次ぐ条件となる。
ロードバイクは、おそらく精神・肉体ともに、
かなりトレーニングしないとと「気持ちいいもの」にならないだろう。
正直、面倒くさい。
そんなわけで、今後もしばらくは、
愛車のコンフォートクロスに乗り続けることになりそうだ。
その上で「気持ちよさ最優先」のスポーツ自転車が出たら、
買い替えるかもしれない。
とはいってみたものの、
「ポジションが楽で舗装路も悪路もイケるオンロード車」という
めちゃくちゃ中途半端な自転車が
市場から消えつつあるように見えることが、
すこし心配のタネではある。
※写真は「BOMA」のロードバイク。これはものすごく快適だった。
サドルやフレームとの相性もあるのかもしれない。
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図書館で「読書離れ」について考えた
http://okunonobuy.exblog.jp/28181614/
2018-03-09T11:06:00+09:00
2018-03-09T11:06:56+09:00
2018-03-09T11:06:56+09:00
okuno0904
図書館
人口減少やら格差の拡大やらを論じた新書のなかに
近ごろ気になっているものが2、3冊あったので、
大学図書館に行ったついでに探してみた。
かなり売れてるらしいから、
貸出中ってこともありえる……
と思っていたものの、すべて書架にあった。
この大学図書館の蔵書は、
一番最後のページに紙が貼ってあり、
返却日がハンコで押されている。
見ると、貸出は半年ほど前の新刊で1、2回。
2カ月前に出た本はまだ一度も貸し出しされていなかった。
帰宅後、ふと気になって、
それらのタイトルを地元の公共図書館で検索してみた。
――予約数141件。
ああ、やっぱり!
予約140件って、一体いつ読めるんだ?
ただ7冊あるらしいから(複本という)、
予約は1冊あたり20件。
貸出期間の2週間×20回は、40週間だから、
最短でも10カ月。
返却期限前に返す人や
機嫌をオーバーする人がいれば話は別だが、
まあ、1年近くかかるだろう。
いま予約しても読めるのは2019年。
それってどうなの?
ベストセラーに殺到する予約に対して、
文庫や新書くらい買って読め、という声はよくある。
しかし、筆者はこの言葉にずっと違和感を持っている。
というのも、この説は、
「読みたいが、カネがない(出したくない)」
という人を想定しているが、
果たしてそうだろうか?
こういう予約をする人は本当に「読みたい」のか?
と思わざるを得ないのだ。
なんつったって、おまえ、1年後やぞ?
いくら気の長い人でも、
「読みたい」本を待つ期間としては長すぎる。
10や20件ならギリギリわからなくもないけれど、
100も200も予約されている本に、
さらに予約を入れる。
こういう人は、きっと心の底ではその本を、
「さほど読みたくない」
のだと思う。
だから、こういう人に「買って読め」と言っても意味がない。
「読みたくない」本を買うわけがないからだ。
ではなぜ「読みたくない」のに、
気の遠くなるような先の貸出予約を入れるのか。
きっとこれだろう。
「読みたい(ような気がする)」
まあ、そう思い込むのは自由だし、
図書館の貸し出しも増えるから、
それでいいんじゃない?
と言っておこう。
もし賃金が上がっていたり、
将来を楽観視できるような世の中であれば、
売れてる本や話題の本を
「読みたい(ような気がする)」
とポンポン買うケースもあるんだろうけどねぇ……。
出版不況ウンヌンと言われる前の時代って、
要は見栄や流行で「読みたくない」本でも
買っちゃう人がたくさんいた時代だったんじゃないのかな。
それにしても、
大学図書館と公共図書館との
このギャップである。
やはり、というべきか、
本を読まない大学生は増えているらしい。
全国大学生協連の発表(2/26)によると、
全国の大学生のうち「1日の読書時間がゼロ」が
53%を占めたという。
半数超えは2004年、調査項目に「読書時間」を入れて以来初めて。
なぜ大学生は本を読まなくなったのか。
「若者の○○離れ」の原因としてよく言われるように
「本を買うカネがないから」なのか?
まさか。
「カネがないから読めない」なら、
大学図書館はもっと活用されているはずだ。
学生は無料であっても読まない。
「読みたくないから読まない」といのが
正解だろう。残念ながら。
要は魅力がないのである。
本は読むべきか。まあ読んで損はないだろう。
人の営為の中でもかなり「歩留まり」のいい方だ。
建物を立てたり、会社を作ったりするよりいいかもしれない。
だからといって積極的に本を勧めるかというと話は別だ。
「本好き」の狭量さもよく知ってるしね。
天邪鬼だから逆に
「死ぬまでスマホ見てればいいよ」
とか言いたくなってしまう。
と、「それではいかんのだ!」ともう一人の自分が言う。
どう考えても、未来は危うい。
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何度も読む本は「ヘビーデューティー化」するのだ
http://okunonobuy.exblog.jp/28157699/
2018-02-24T17:58:00+09:00
2018-02-24T17:58:12+09:00
2018-02-24T17:58:12+09:00
okuno0904
私の愛読書・私の古典
本のカバーってどうしてますか?
さすがに捨てはしないでしょうけど、
持ち歩いてたら、カバンの中で外れたりズレたり、
挙句は折れ曲がったり破れたりして、
あーもう、このスッタコタコスケが!
みたいなことはないでしょうか?
そんな悩める読書家向けに、
よく粘着シートみたいなのが売られています。
図書館の本みたいにコーティングできるヤツですね。
僕も過去に買ったことがあります。
でもアレ難しいんだぁ、キレイにつけるのが。
そんなわけでウチでは、何度も繰り返し読んだり、
旅行に持って行ったりするような本は、
写真のように梱包テープで"ヘビーデューティー化"しています。
ホームセンターで100円くらいで売ってるOPP製のテープです。
もちろんガムテープ代わりにも使えます。
付け方は簡単です。
――――――――――――――――――――
1:テープを本の長さの1.5倍くらいに切る
2:カバーの内側にがばっと貼り付ける
3:本を閉じて、はみ出したテープを折り返す
――――――――――――――――――――
ハードカバーの場合は、こんな感じですね。
文鎮やクリップでズレないようにして、がばっと縦に貼る。
後は閉じて折り返すだけ。
わかりにくいですけど、表紙の上と下だけテープが見えます
(テカってる部分がテープ)。
こうするとカバーが外れないだけでなく、
表紙と本体のヘンな隙間もできないから読みやすいわけです。
あ、気泡や指紋やらがどうたら言う人は、
専門業者に頼んでくださいね。
フツーに考えたら表紙側に
がばっとテープをはりたくなるところですが、
カバーがズレないように折り返すのがかなり難しい。
失敗しないのはこちらのやり方です。
慣れないうちは誰かに押さえてもらって
テープを張るようにしましょう。
こんな極厚の本でもOKです!
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ノンフィクションは面白くなくていい
http://okunonobuy.exblog.jp/28143183/
2018-02-17T09:27:00+09:00
2018-02-17T09:27:26+09:00
2018-02-17T09:27:26+09:00
okuno0904
オモロイ本を読んだ!
最近は「うわ、読みたい!」と思うような本がない。
書評で気になるテーマを見つけても、
本屋でパラパラめくっているうちに、
「ああ、こういう感じね」となってしまう。
だから、近ごろは「お勉強」というか、
自分でもあまりよくわかっていないテーマの本を、
いろいろ好奇心に任せて斜め読みしている。
昨日は『ピストルと荊冠』(角岡信彦)を読み終わった。
ヤクザでありながら長年、部落解放同盟の支部長を務め、
のちに横領で逮捕された小西邦彦の評伝である。
「大阪もの」だからいちおう読んどこか、
くらいの感覚だったが、予想に反して引き込まれた。
なかでも新鮮に感じたのは、その脚色の少なさだった。
被差別部落から暴力とカネでのし上がっていく小西。
これを面白く書こうと思えばいくらでも書けるはずだ。
立志伝・変人奇人・破天荒・カリスマ・怪人・時代の寵児・ピカレスク・闇社会の〇〇……
どれでも好きなのをどうぞ、という感じ。
しかし、著者はこういったわかりやすい誇張を慎重に避けて、
さまざまな証言から丹念に小西の姿をスケッチしていく。
べつにノンフィクションとして特別なやり方ではない。
要は「普通に取材して普通に書いている」ということだ。
しかし、こういう作風は今や少ない気がする。
とくに山場や感動の場面もなく、淡々と事実を並べ、
「結局なんだったのか」は読者にゆだねる。
うん、こういうのでいいんだよ、ノンフィクションって、こういうのでさぁ……
とつぶやきながら読んだ。
ノンフィクションの魅力とは「リアルさ」だ。
もちろん「現実そのままの文章」などあるはずないけれど、
少なくとも「事実をありのままに書こうとした作品だな」
と思えなくてはならない。
ジョージ・オーウェルの『象を撃つ』が傑作なのも、
徹底してリアルだからだ。
イギリスのビルマ支配に反対の立場を表明しつつ、
「この世で最高の喜びは坊主どものに腹に銃剣をぶちこんでやることだろう」
という素朴な感覚まで書き切っている。
これが「植民地はよくないと思います!」みたいな話だったら、
読めたものじゃない。
事実をドラマチックに演出すれば、
カタルシスもあるし、物語としておもしろくなるだろう。
しかし一方で、リアルさは失われる。
人物もマンガのキャラみたいになって、
全体として「大味」になる。
その典型がいわゆる「メディア美談」だ。
「一杯のかけそば」から、佐村河内さん、下町ボブスレーに至るまで、
繰り返される大味な感動ストーリー。
もちろん商売の都合上、
やらざるを得ない面もあるのだろう。
それでもノンフィクションくらいは、こういう物語化に逆らって、
そのままの人間を描くジャンルであってほしい。
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新企画! 「フリーランス飯」
http://okunonobuy.exblog.jp/28089058/
2018-02-09T16:21:00+09:00
2018-02-13T14:54:56+09:00
2018-02-09T16:21:43+09:00
okuno0904
その他
※画像を調理中のメシに変更しました。「煮パスタ」とはこういう感じです
「フリーランス飯」という企画を考えている。
フリーランスでどうやってメシを食っていくのか?
会社員時代を上回る収入が入ってくる「仕組み」とは?
年金や社会保障のために今から準備できることって?
……という内容ではなく、
家で仕事をしているフリーランスの食事をどうするか?
ということを語るコンテンツである。
家で仕事をしていて、ランチの時間になる。
さて、何を食うか?
若いうちはカップ麺でもいいだろう。
だが年を重ねると「コンディション」というものに、
敏感になってくる。
きょうは頭がよく回る、仕事が捗る。
そういうケースは、必ず「睡眠・食事・トイレ・運動」の4つが
うまくいったときだとわかってくるのである。
睡眠を十分にとるには、さっさと寝るしかない。
運動は、走るのがダメなら歩けばいいし
ほかにも家でストレッチをするとか、
いろいろやりようがある。
これらに比べるとメシはちょっと難しい。
「おいしくて体にいいもののを食べる」
というのが模範解答だろう。
しかし、毎日たった一人の食事をつくるのに手間はかけられない。
「簡単・短時間にできて、後片付けもラク」
という条件が加わる。
フリーランスの目から見ると、
巷の自炊本は「凝りすぎ」の感がある。
とくに「男の料理」みたいな本では、
「スパイスから作る手羽元カレー」とかいうのが載っていたりする。
こういう料理は手間がかかる上に野菜はほとんど採れない。
「フリーランス飯」とは対極にあるものである。
ネットでよく見る「ズボラ飯」は、かなり近い。
ただ、あれはややジャンク寄りすぎる。
それにソーセージとかコンビーフとか使って
手っ取り早くおいしくするから、意外と高コストだ。
ではどうすればいいのか。
たとえば3度の飯を
・箸が立つくらい野菜の入った味噌汁
・納豆や生卵
・ごはん
とすればパーフェクトだろう。
だが、糖・塩・脂で飼いならされた現代人が、
こんな食生活には耐えられまい(僕も無理です)。
ちゃんと出汁をとっておいしい味噌汁を作れば、
満足できるかもしれないけど……ねぇ?
そこで、「フリーランス飯」の出番となる。
クリアすべき条件は以下4点だ。
――――――――――――――――――――
1:安くておいしい……化学調味料があふれる現代で、これはさほど難しいことではない。ただ「飽きない」というのはハードルが高い
2:野菜がたっぷり……出張などで外食が続くと一気に野菜不足になるので、日ごろから野菜はたくさん採っておく必要がある。栄養バランスという視点では炭水化物やタンパク質、脂質も大事だが、これらはどうとでもなる。気にしなくていい。
3:冷蔵庫にあるもので作れる……凝った食材を必要としないこと。ネギ、ニンジン・玉ねぎなど、ありふれた野菜。そして肉は「豚コマ」のみ使用。ほかにも豆腐、牛乳、パスタなど、どこの家にもあるもので作る。
4:簡単で後片付けもラク……まな板で肉を切ったり(あとで脂を落とすのが面倒)、みじん切りにしたりする行程はない。料理はワンプレート。食べ終わったら鍋と皿を洗えばいいだけ。
――――――――――――――――――――
先日、「日本人は家事をしすぎ」という記事を見た。
日本では朝から魚を焼いて旅館の朝食のようなメニューを作っている家がある
(今やものすごく少数だと思うが……)。
一方、フランスではクロワッサンにチーズをつまんで、カフェオレを飲むだけ。
朝から火なんか使ってるから時間なくなるんだよ、まったく日本人はさぁー、
という内容だった。
フランスの食事が理想かどうかはさておき、
朝飯は冷蔵庫から出すだけの簡素なものでいい、というのは同意する。
わが「フリーランス飯」の朝食は、
卵かけごはん・ネギを入れた納豆、牛乳だけ。
手間はネギを刻むことぐらいだ。
長ネギの青いところがあればたくさん入れる。
この毎日のメニューを会社員の知人に話すと「えーっ」と言われた。
そんな貧相なメニューだろうか?
午前中の空腹をしのぐにはこれで充分だと思うけど。
一方、ランチは毎日メニューを変える。
よく作るのが「煮パスタ」。
先の4条件を満たす代表的な料理である。
やや趣味的に語られがちな「ワンポットパスタ」を
ひたすら実用的にアレンジしている。
作り方は以下。
――――――――――――――――――――
●野菜たっぷり「煮パスタ」(1人前/調理時間10分)
①小鍋(ミルクパン)に水200ccを入れて火にかける
②パスタ100-150gを折って入れる(涌く前からOK)
③野菜や肉を火の通りにくいものから入れていく(同)
④かき混ぜつつ水分がなくならないよう、適宜、水を足す
⑤だしの素や調味料で適当に味をつける
⑥火にかけた段階から数えてパスタのゆで時間+2、3分程度で完成
――――――――――――――――――――
この料理のたくさんの利点のなかで、
特筆すべきは「アイドルタイム」がないことだ。
湯が沸くまで、パスタが茹で上がるまで、
といった待ち時間が一切ない。
鍋を火にかけた時点でパスタも野菜も投入できる。
さらに調味料を入れたり、まな板を洗ったりしていれば
すぐにパスタが煮える。
後片づけもラクだ。糊化した汚れが固まらないよう、
皿に移したらすぐ鍋の内側をボロギレで拭いておく。
煮汁ゼロなので排水溝も汚れない。
融通も利く。味は最後の段階で決めればいい。
代表的な味付けはこんな感じだ。
・ケチャップ+コンソメ→ナポリタン
・コンソメ+牛乳(豆乳)→スープパスタ
・カレールー+ケチャップ→インデアンスパゲティ
あっさり味がいいときは、めんつゆや塩昆布、お茶漬けのもとで
和風パスタにするといい。
「和風だし+牛乳+味噌」なんかもいいかもしれない。
前日の晩に作ったアサリの酒蒸しの残り汁を
使ったらときは飛び上がるほど美味かった。
ありふれた材料でパッと作れて、後片付けも簡単。
野菜たっぷりで体にいい、と。
これぞフリーランス飯! お試しあれ。
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図書館は「魔法のツエ」。伝説の新聞投稿をコピーしてきた
http://okunonobuy.exblog.jp/28063246/
2018-02-02T18:08:00+09:00
2018-02-02T18:08:37+09:00
2018-02-02T18:08:37+09:00
okuno0904
図書館
先週、図書館講演のスライドに、上の写真を追加した。
ごぞんじ(?)「魔法のツエ」投稿である。
49年前の1969年11月24日朝日新聞に掲載されたもので、
『図書館の誕生――ドキュメント日野市立図書館の20年』
(関千枝子/日本図書館協会)でも触れられている。
朝日の縮刷版から拡大スキャンしてきた。
※著作権的に全文掲載はヤバそうなので部分抜粋
なぜこんな半世紀も前の文章をいま紹介するのか?
ひとことで言えば「日本の図書館」を象徴する文章だからだ。
課題解決です、ビジネス支援です、サードプレイスです、という前に、
「なぜ日本の図書館はこんなふうになったのか」
を理解してもらう必要がある。
そうでないと、今の図書館が「何をしているのか」はわかっても、
「なんのためにしているのか」はわからない。
図書館運動の文献はたくさんあるが、
利用者の目線で書かれたものは少ない。
この投稿では、日本の図書館の姿を決定づけた
日野市立図書館のサービスとその感動が生き生きと語られる。
カウンターの中の人には書けない名文だ。
この投稿は、じつは同月19日の読者投稿を受けたもの。
下の「童話本はお子様値段に」に対するアンサー投稿である。
子供の本の値段が高い、と主張する投稿者の声は、
「魔法使いのおばあさんから、魔法のツエでも借りてきて、
世界中の童話の本の値段を、みんな百円に、
いいえタダに書換えてしまいたい私です」
と締めくくられる。
これを読んだ日野市の主婦が、
「私たちの住む日野市にはその魔法のツエがあります」
と自慢する。図書館人が泣いて喜ぶ話である。
そんな主婦が語る図書館利用の中身は、
貸出重視・児童サービス・全域サービス
という、ザ・市民の図書館。
戦後の図書館利用者の典型、いや理想像といっていい。
「貸出重視」が大成功したのも、
このような利用者がたくさんいたからだ。
サービスの提供側と利用側の歯車がガッチリ噛み合った結果である。
と、こういう歴史を踏まえないと、いくら、
「図書館は本を貸すだけではない」
とくり返したところで、
「ま、確かにいろんな使い方あるよね」
といった話にしか聞こえないのではないかと心配している。
かつて、図書館と利用者のあいだにはこんな幸福な関係があった。
一方、今はどうだろう?
いまの図書館と利用者は「噛み合っている」だろうか。
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ちょうどいい逃避
http://okunonobuy.exblog.jp/28041832/
2018-01-26T18:04:00+09:00
2018-01-26T18:04:09+09:00
2018-01-26T18:04:09+09:00
okuno0904
その他
ライターの仕事において、
「どうしても書けないときやっていいこと」
というのを持っておくのは
意外と大事だと思っている。
ノートにいろいろ書くのでも、
書類の整理でもペーパークラフトでもいい。
重要なポイントは、
「一応は書こうとしている」
と自分を納得させられるか、だ。
だから、映画を見に行ったり
呑みに行ったりするのはアウト。
ノートパソコンを持って(ここ大事)
公園を歩き回ったりするのは
ギリギリ「あり」だろう。
でも、基本的には家から出ない方がいい。
仕事部屋からも出ない方がいい
テレビやゲームは完全な逃避だからダメ。
本やマンガはそれに比べればマシだが、
逃避のウェイトが高すぎる気がする。
できればデスクに座ったままがいい。
で、「ほんの少し問題をうっちゃる」
仕切りなおしてちょこっと英気を養う。
そんな程度の行為がベストだ。
動画なんかを観たりするより、
能動的に手を動かす作業がいい。
デスクをピカピカに拭いたりするのは、
気紛らしと実益を兼ねていて最高だ。
わが家の仕事部屋には折り畳み自転車がある。
難しい仕事をしているおかげで
チェーンは常にピカピカだ
ただ掃除はシリアス過ぎるというか、
いかにも「苦悩してる」
という感じがするのがよくない。
「書けない」という自己暗示にかかってしまいそうだ。
そこで昨年からやっているのがこれ。
ごぞんじ「スクラップ川柳」だ。
そのために日ごろからケースに「素材」を集めている。
壁に頭を打ち付けたくなるほど行き詰ったときは、
すみやかにパソコンを片付け、
スクラップ川柳にいそしむ。
……できた。なかなかおもしろいぞ。
はっはは、……あれ、何やってるんだ俺。
ああああー、もう一度原稿と格闘するか。
こんな調子で、いい気分転換になる。
同業者には是非おすすめしたい。
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ステッドラーの鉛筆ホルダーに感動した
http://okunonobuy.exblog.jp/28016075/
2018-01-19T14:26:00+09:00
2018-01-19T14:26:28+09:00
2018-01-19T14:26:28+09:00
okuno0904
自慢のコレクション
久々に文具のこと書きます。
本ではいろいろ紹介したりしてますけど、
基本的にはモノ買うの避けてるんですよね。
余計なもんがどんどん増えていくから。
使わないペンやらなにやらがデスクにあると、
なんつーか、「純度」が下がる気がしませんか?
そんなわけで私は、
「文具は今あるのを使い切ってから次のを買う」
という主義なのです。
よくペンを買うのは「鉄道忘れもの市」です。
ジェットストリームやSARASAといったいいヤツが、
5本100円くらいで買えます。
たいていインクが半分くらいになっているので、
カバンや上着に差しっぱなしで使うのにちょうどいい。
安いから失くしても気にならないし。
(で、「忘れもの市」に流れる。完璧なエコシステム!)
忘れ物市のペンは汚れてたり手垢でべとべとしてたりするけれど、
アルコールで拭けば新品同様になります。
まあ、ボールペンはそれでいいとして、
ここ数年の悩みは「鉛筆」です。
小学生になった娘が、
使い古した短い鉛筆をいっぱいくれるわけですよ。
鉛筆は普段からよく使うので、
「おお、どんどんもってこい」
と言ってたものの、いかんせん多すぎる。
で、よくある真鍮製の補助軸を付けて使ってたわけですけど、
ガタつき、軋みで書き味は最悪。
わー、こりゃもうチビた鉛筆は捨てるしかないな……、
と思いかけたとき、最後の賭けとして、
この伝説的な一品、ステッドラーの鉛筆ホルダーに
賭けてみることを思いついたわけです。
ヨドバシ・ドット・コムで1500円くらい。
たかがチビた鉛筆を使うのに1000円超っておい。
ぜんぜん節約になってねぇぞ、
という気もしするけれど、これでいいのです。
「鉛筆を使い切る」という
自分の流儀を通すのが目的なのですから。
イライラの元凶だった補助軸から
鉛筆を取り出し、この鉛筆ホルダーに入れて締める。
軽く回すだけでギチギチに締まる!
ガタつき、軋みは完全にゼロ。
重心もよく計算されているのか、
万年筆のような心地よい重みがある。
入れているのは安い鉛筆なのに
ハイユニとかのフラッグシップモデルを使っているような感覚。
これはいい、これは値打ちあるぞ!
よく考えれば、チビた鉛筆だけでなく、
短くなった色鉛筆にも使えるし
(これも大量にもらう。マーカー代わりに使用)、
景品なんかのヘボい鉛筆もこのホルダーを付ければ、
わりといい書き味になる。
そう考えればけっこうお買い得かもしれません。
ギフトにもよさそうですね。
ああ、いい買い物した。
もう死ぬまで鉛筆の使い切りに悩まなくていいのだ、
自分はこの問題に打ち勝ったのだ、
人類でも数少ない勝利者なのだ。
そう考えると笑いが止まりません。
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2018年版 新聞・雑誌の付き合い方
http://okunonobuy.exblog.jp/27992937/
2018-01-12T09:15:00+09:00
2018-01-12T09:15:42+09:00
2018-01-12T09:15:42+09:00
okuno0904
その他
2017年、元日に立てた目標は「ネットをやめること」だった。
特定のだれかの書き込みの話じゃなくて
いわゆる“ネット社会”というのは「心底くだらん」と思ったのである。
誰が炎上したとか、どの書き込みがバズったとか。
そんなことにかかずらっているには人生はあまりに短い。
というわけで、メール・地図・乗換案内など、
生活に必要なサイトを除いて、
ネットニュースやSNSなどは一切見ないという
「縛りプレイ」をやってみた。
……が、3日と持たなかった。
あらゆる情報が「ヒモ付け」されているから、
乗り換えを調べるあいだにも、
勝手にくだらんニュースが入ってくるのである。
「このニュースを3行で言うと……」
「AYA、娘の誕生日に手作りケーキ」
「松ちゃんが○○な風潮に苦言!」
みたいなヤツがさぁ!
というわけで、早々に白旗を挙げて、
2017年もネットどっぷりで過ごした。
ニュースやネットタコ踊りに
大量の時間をドブに捨てたものの、
うまくいったこともある。
新聞・雑誌との付き合いだ。
新聞がアレなのはまあ仕方ないとして
雑誌の方はここ数年、
「頭の刺激になるようなちょうどいいのがない」
という悩みがあった。
「ナショナルジオグラフィック」は鉄板として、
あと2、3誌、定期購読して、たまに、
「おや、この記事はおもしろい」となるような
ちょうどいい雑誌はないか、と。
「ニューズウィーク」は過去に定期購読していたけれど
読むのが追い付かないのでやめた。週刊はきつい。
総合週刊誌は下半身と株の話ばかり。
月刊総合誌はもはや終活専門誌となっている。
一体おれはどうすりゃいい?
そもそも雑誌自体が青息吐息だ。
残っているのはもう出版社のPR誌くらいか、
あれも連載小説ばっかりでイマイチなんだよなぁ……。
そんなふうに、考えているうちに思いついた。
いや、出版社によっては「非文芸」なPR誌もあるぞ、と。
とくに総合出版社は、文芸系とノンフィクション系とが
それぞれPR誌を出していたりする。
というわけで、ネットで目次とにらめっこし、
以下4誌の定期購読を申し込んだ。
・本(講談社)
・ちくま(筑摩書房)
・みすず(みすず書房)
・1冊の本(朝日新聞出版)
1冊あたり100円程度なので、
ダメならすぐ購読を打ち切ればいいと思っていた。
ところが、4誌ともイケた。
ひとつの号に2、3個は刺激を受ける読み物があった。
(「みすず」はややハイブローすぎるが……)
一方、新聞は書評を読みたいので日曜に買うことにしている。
ハッキリ言って毎日新聞が頭ひとつ抜けている。
気分次第で読売や朝日を買うこともある。
つまり、我が家は新聞数誌が週1回、
月刊誌が数誌入ってくることになる。
これらの「読みこなし」にはちょっとコツがいる。
週末にまとめて読むには量が多すぎる。
毎日コツコツ、氷河を溶かしていくような読み方をしないと、
あっという間に対処できなくなってしまうからだ。
そうならないよう、長年の習慣の末に編み出したのが次の方法である。
============
①新聞と雑誌は、全部クリアファイルに突っ込む(目立つものがいい)
②読むときは一番前にあるのをひとつ取り出し、気になるページを読む
③読んだページは破り捨てる(あるいはノートにスクラップする)
④その「残り」はファイルの一番後ろに回す
※一番前にあるものが読みたくなければ、読まずにそのまま一番後ろに回すのもOK
============
このファイルは持ち歩いて、毎日いじるのが理想である。
自分の場合は、
「毎日スクラップする記事がひとつ見つかるまでやる」
と決めていて、だいたいはクリアできている。
言ってしまえば、読もうが読むまいが、
毎日、糠床をかき回すように(やったことないけど)
手を入れつづけるのがコツだ。
毎年、元旦には新聞を全紙買っているので、
いまファイルはパンパンだ。
今日もスクラップ素材が見つかるまで読まねばならない。
一見めんどくさそうだけど、
勘がよければ10分くらいで見つかる。
……爺の繰り言のような話だ、と思いつつ
今週の更新とさせてもらいます。
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初輪行で箸墓古墳へ
http://okunonobuy.exblog.jp/27969545/
2018-01-05T18:41:00+09:00
2018-01-05T18:41:37+09:00
2018-01-05T18:41:37+09:00
okuno0904
旅と散歩
あけましておめでとうございます。
今年初めての金曜更新です。
まだ正月休み気分ですけど、
とりあえずなんか書きます。
去年、折り畳み自転車を買いました。
買うときは例によって
「ホントに乗るの? 折りたたむの?」
とかさんざん言われましたが、
結果的に昨年いちばん買ってよかったものの
ひとつとなりました。
正直、そんなに走る自転車じゃありません。
ホイールが14インチなので……
その代わり7kgと軽いから
15分くらいなら余裕で担いで歩けます。
自宅から電車に乗るときも、
袋詰めの手間を省きたいので
折り畳んだ状態で家から持っていってます。
今回は、近鉄の初詣チケットを使いました。
吉野まで行って山を下って、
飛鳥の方まで行ったらええんちゃう?
という適当なプランを立てて出発。
途中、空腹に耐えかねて橿原神宮で牛丼屋に入る。
ついでに橿原神宮に寄って
チケット特典の記念品をもらい。
また近鉄に乗ってで橿原神宮→吉野。
走ろうか5分くらい考えたのですが、
道がよくなさそうなのと寒さでやる気をなくし、
再び来た電車で飛鳥に戻る。
午後になって暖かくなり、
自転車も気持ちよく走れる。
キトラ古墳を見て、次は石舞台でも行ってみるか
と思ったものの、道を間違えたので、
そのまま桜井に行くことに。
桜井で、もう帰ろうかな、と思ったものの
日没まで山の辺の道を行ってみようと思いつく。
山の辺の道を自転車で行ったのは初めてです。
半分くらい押し歩きになってしまいました
ほぼハイキングです。
結局、檜原神社で日没を迎えリタイヤを決意し、
地図を見たら、箸墓古墳が近かったので
見に行くことにしました。
昨年末「池の水ぜんぶ抜く」で話題になった箸墓。
番組はなくなったものの
池の水はしっかり抜かれていました。
意外と墳丘も整っていて、
初期の前方後円墳には見えないです。
最後はまた桜井駅まで走って電車で帰宅。
よく考えたらほとんど走ってない……
輪行というより、「自転車を持った乗り鉄」
みたいになってしまいました。
以上、フリーきっぷと折り畳み自転車があると
こういうテキトーな旅が可能になるという話でした。
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天王寺動物園のゾウ・春子に東大で再会
http://okunonobuy.exblog.jp/27912668/
2017-12-30T06:05:00+09:00
2017-12-30T06:05:34+09:00
2017-12-30T06:05:34+09:00
okuno0904
旅と散歩
春子というのは2014年に亡くなった有名なアジアゾウです。天王寺動物園で60年以上、飼育されていました。
最期の様子はドキュメンタリー「天王寺おばあちゃんゾウ 春子 最後の夏」として公開されています。老衰によって、お客さんの前に出られなくなり、そして立てなくなり、ゾウ舎に寝転んでしまう。ついには鼻を持ち上げることもできなくなり、飼育員に見守られながら逝く。そんな様子が映像に収められています。
うちでは子供が生まれた8年前くらいから、2カ月に1回くらいは動物園に行っていて(最近はだんだん減ってきた)、いつもゾウを見ていたので、ちょっとしんみりする出来事でした。親子2世代にわたって見てきた長寿のゾウが(僕が子供のころには名前なんで見てなかったけど)ついに死んでしまった……。
で、天王寺動物園では、それ以降、新しいキリンが入ってきたりホッキョクグマに子供が生まれたりと、いろいろうれしい出来事があり、すっかり春子のことは忘れていました。
ところが先日、東京の友達に誘われて「最古の石器とハンドアクス」という考古学の展示会を見に行ったとき、見つけたのです、骨になった春子を。「どこかで骨格標本にされているんだろうな……」とおぼろげに考えていたけれど、まさかこんなところで出会えるとは!いろいろ歩き回っているとこういう発見があります。
☆
今年もお世話になりました。来年も毎週金曜に何か書いていきます。あと新刊も出すつもりです。ひきつづきご愛顧のほど、よろしくお願いします。
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1/28(日)岸和田市立図書館で講演します(告知と雑感)
http://okunonobuy.exblog.jp/27898870/
2017-12-26T10:14:00+09:00
2017-12-26T10:14:24+09:00
2017-12-26T10:14:24+09:00
okuno0904
告知・募集
年明けイベントの告知です!1/28(日)13:30から岸和田市立図書館(大阪府)で講演します。
参加費は無料。事前申し込みとなっております。詳細は下記リンクからご確認ください。
岸和田市立図書館
年明けから岸和田とは縁起がいい。というか、泉州人としてはかなりテンションが上がります。
岸和田ってきれいな城下町で、気取らない下町で。だんじりだけじゃなくて、街並みもいいんですよ。たしか「美人が多い」説もあったような……。
さて、図書館活用術の講演は、日本各地いろんな場所でやらせてもらいましたが、意外と図書館を知らない人のウケがいいです。逆に図書館をよく知っている人からは「司書でもできる話だ」とかアンケートで言われたりします。
たしかにその通りなんですよね。べつに、誰も知らなかったような活用法を語るわけじゃない。分類やらネットワークやらの基本を説明して、
「いきなりOPACで検索するんじゃなくて、棚を見るんです」「こういう別置をしている図書館もあるんです」「こんなふうに読書ノートを作ると頭に残ります」とか、当たり前のことを言っているだけ。
まあしかし、言わせてもらうなら、世の中では「当たり前のこと」「基本中の基本」がいかにスルーされているか!ってことですよ。
たとえば「ライターになりたい」という若者がいたら、「たくさん読んでたくさん書くといい」と僕はよく言います。これ、物書きが100人いたら100人言うようなことですが(スティーブン・キングも村上春樹も言ってた)、99%の人はやらないんですよ。残念ながら。(読まないのになぜライターになりたいのかも謎だけど)「こういう書くのに役立つ本があるよ」と教えてあげても、まあ買わない、読まない。渋沢栄一も言ってましたね。
後進のためなら、お膳立てまでは喜んでやってやる。しかし、箸を持って口に運んでやるほどこちらは暇ではない、と。
図書館超活用術に限らず、僕の本って「ノートに書くと印象に残っていいよ」とか、何百年も前から言われているような当たり前のことを言ってるすぎないんです。それが売れたり、海外から反響が来たり、メディアが取材に来たりする。自分でもヘンな世の中だな、と思います。
あ、話を戻しましょう。図書館の使い方って、なにも難しいもんじゃない。図書館はそこら中にある。図書館員も喜んで教えてくれる。なのになぜ、この当たり前の知識が世間にまったく広がっていないのだろう?
なぜこんなに人間がいるのに理想の恋人に出会えないのか?みたいな話ですね(ちょっと違うか)。
コレ書き出すと長くなるのでやめときます。以上、告知と雑感でした。]]>
私、コンビニ版の味方です
http://okunonobuy.exblog.jp/27886968/
2017-12-22T13:18:00+09:00
2017-12-22T13:18:13+09:00
2017-12-22T13:18:13+09:00
okuno0904
私の愛読書・私の古典
「コンビニ版コミック」とは
ペーパーバックの廉価コミックのこと。
コレクターには評判の悪いブツです。
紙は悪いわ広告は入ってるわ、
この『火の鳥』なんてまだいいけれど、
ほかのになるとこんなんだからね。
改めて見ると本当にひどいデザインだ……。
でも、僕はけっこう好きなんです。
気楽に扱えるから、
繰り返し読むマンガなんか、いいんですよ。
分厚いから(寄生獣なんて3巻!)
部屋にポーンと転がしておいても
どっかにいかないし。
(文庫だと失くすんだよねー)
風呂につかりながら読んでも、
傷みが気にならないし。
買うときもブックオフで投げ売られてるし。
マンガ好きは本棚スペースのやりくりが大変ですね。
でもコンビニ版なら、こんな蔵書が可能!
いいよ、コンビニ版いいよ!
というわけで、今年の冬も熱い風呂に使って
マンガをを読んでいます。
なかでも『史記』(横山光輝)はもう10回以上読んでます。
みんな同じ顔だから、
ぜんぜんストーリーが覚えられない。
とくに戦国時代。
主人公である有能な人は、
だいたい悲惨な死に方をします。
たまに、あれ? この人って生き残るんだったっけ?
と思ってたら、王から難癖付けられて、
やっぱり一族郎党処刑されたりする。
「あっなにをするのです! 狡兎尽きて良狗烹らるるということですかーッ!」
という名将たちの叫びが何度もこだます。
つまり、
――――――――――――――――――――
仕事ができる
↓
出世する
↓
人気が集まる
↓
トップに嫉妬される
――――――――――――――――――――
この時点でほぼ「詰み」なので、
王に次ぐ実力を持ったあたりで、
決断しなければなりません。
道はふたつ
トップを殺して自分が王になるか、
「私は絶対あなたの忠実な部下ですよ」
というポーズをとるか。
だいたい、親切な遊説家がやってきて教えてくれます。
「将軍、あなたは力を持ちすぎた。
もうここまで来たらもう殺されるか殺すかしかないのですよ」
と。
野心のない将軍や参謀は
とりあえず酒と女におぼれたり
しょぼい賄賂をかき集めたりして
「ボンクラなんです」という芝居をします。
このタイミングが早すぎると
王「あの野郎、なにサボってやがる!」
で処刑コース突入。
ちょうどいい塩梅でこの芝居がきまると
王「あいつはもうダメだな(笑)」
で幸せな老後を過ごせます。
老いぼれて王が猜疑心のかたまりになるまえに、
手を打っておくのがポイントですね。
ちょくちょく「ちかごろ持病が悪化して……」とか
弱音を吐いておいたり、
論功行賞をおねだりして、
カネにしか興味ない俗物なんだとアピールしたり。
(ああ、めんどくせえ~)
と、こういうことを将軍に入れ知恵した遊説家は、
賑わう街のなかをよだれを垂れ流し奇声を挙げながら去っていく。
どこでか情報が洩れてもこれなら大丈夫。
「エア発狂」という高度な護身です。
深い、深すぎるよ、史記!
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